アメリカのほほん手帖

アメリカ東海岸在住16年、暮らしの諸々について綴ります

大人のピアノ:50の手習い

もう10年程前になるが、電子ピアノを購入した。当時幼稚園児だった息子が習ってくれれば良い、私もはるか昔、オルガンやエレクトーンを習っていたことがあるので、私自身もピアノに挑戦しようと考えてのことだったが、肝心の息子はほとんど興味を示してくれず、かくいう私も、仕事や家事が忙しいことを理由に、時折思い出した様に、蓋を開いて初心者向けの教本の最初の数曲を練習する程度。結局、我が家のピアノは使われることもほとんどなく、リビングの片隅で休眠状態のまま(現在は練習をし易くする為に私自身の部屋に移動済)。。。

”新年の誓い”リストの中に”ピアノの上達”というのが毎年出てくるのであるが、ちょこっと思い出した様に数日練習しては、もちろん簡単には上達してくれないので、そのままピアノの蓋を開かなくなってしまうことの繰り返しとなってしまう。

今年も相変わらず2018年の新年の誓いの中に”ピアノ教本練習”というのがあって、また例年の様に、達成されないままの只の空虚な言葉になってしまうかという感じだったのが、ある日我が家からそんなに遠くない場所にあるコミュニティ・カレッジで、大人初心者向けのピアノクラスが始まるというのを目にして、意を決してサインアップした。約15名の老若男女、人種も様々なメンバーでのグループレッスンは、明るく忍耐強いシャロン先生のもと無事スタート。毎週土曜日の午後2時間、進む速度もゆるやかで、練習する時間が余り取れない私には丁度良い。

シャロン先生が毎回口にするのは、とにかく毎日少しでも良いから、鍵盤に触れること。それが上達の鍵であると。確かに練習ができていない人は、クラスから遅れていく。最初は15名いたメンバーが、4か月後には4-5名となってしまった。何でもそうであるが、継続することは本当に難しいのである。かく言う私も最初の頃は、楽しくて楽しくてほぼ毎日ピアノに向かっていたのが、段々と様々な言い訳を付けて、練習をサボるようになってしまった。

幼稚園の頃、ピアノに全く興味を示してくれなかった我が息子は、現在15歳。高校のオーケストラでバイオリンを弾いている。彼は本当にバイオリンを奏でることが大好きらしく、練習も良くするし、バイオリンを始めて4年半だが、なかなかの腕前だ。大学では音楽を副専攻にしたいと考えているらしい。

私の2019年の新年の誓いには、相変わらず”ピアノの上達”が登場するはずであるが、今回はそれに、”息子のバイオリンの伴奏ができるようになること”を加えることにしようと思っている。夢は高く、そして、その為に毎日15分の練習を自分に課すことにしよう。せっかく始めたピアノの練習、弾きたい曲が弾けるようになるまでは、ゆっくりとした歩みで良いので、50の手習い、何とか続けていきたいと思うのである。

 

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