アメリカのほほん手帖

アメリカ東海岸在住16年、暮らしの諸々について綴ります

外出禁止期間に増えた自宅時間で新しいことを始めてみる:その③刺繍に挑戦

最近マスクを手作りしていることをこのブログでも紹介した。TVを観たり、オーディオブックを聴いたりしながら、針と糸を持って手を動かす。手を動かしていると、時間が経つのもしばし忘れて、夢中になり、縫い目が少しよがんでいるところもあるが、ちゃんとマスクが完成する。この単純な針と糸を動かす心地良さと何かを作り出す達成感にちょっとはまってしまったようだ。

前回の記事はこちらです: 

carolina-blue.hatenablog.com

そして、最近、マスクを後数枚作ったら、次は刺繍に挑戦しようかと考えるようになった。

アメリカ人の夫の家族、母、祖母、妹二人、弟の奥さんと、女性達はほぼ全員、刺繍やキルト等の手芸が趣味である(母と祖母は故人)。とりわけ、夫の母は、時間さえあればリビングの椅子に座り、針と糸を動かしている人だった。家族へのクリスマスプレゼントは、大概、彼女の刺繍を施した手作りのタペストリーやクッション、そして、キルトのブランケット。

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母の刺繍(ヨーロッパの古い刺繍のパターン)

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母の刺繍2(クッションカバー)

私たち家族がアメリカへ引越してきた15年前、私にも刺繍を始めるようにということで、義母は早速初心者用の刺繍セットや本を何種類かプレゼントしてくれた。私にも彼女達のように素敵な作品が作れるようになるかしらんと、何度か試みては、しかし、いつも挫折。。。材料もいつの間にかクローゼットの中にしまい込んで、忘れてしまっていた。

この刺繍セットを先日取出してきた。まだ新品同様の状態のものも残っている。さあて、このコロナウイルスの広がりで始まった外出禁止、図らずも増えた自宅時間に、マスクの次は、気長に刺繍に挑戦である。

 

ハウザー(チェリスト)による聴衆のいない”Alone Together"コンサート

私の好きな2人組チェリスト2Cellosの一人、HAUSER(ハウザー)が、彼の祖国クロアチアにある 屋外ステージ、”Pula Arena”から行った、聴衆のいないコンサート(約30分)が、今日配信された。ここアメリカ東海岸では午後1時からで、私も仕事を休憩し、その音に聴き入った。

www.youtube.com

このコンサートは、コロナウイルスが広がる中、その最前線で骨身を惜しまず働き続ける世界中の医療従事者や救急隊員等のFrontline Workersへ捧げるもので、人間の善というものへ敬意を表して、とある。そして、世界中で、今、コロナウイルスの影響で、外出がままならない人達に自宅からネットを通じて観てもらえるようにとの粋なはからいだ。ハウザーから世界中の人々への素敵な贈り物である。

”Pula Arena”は、古代ローマ時代の amphitheatre(円形劇場)だったところで、昔の姿を一部留めながら、現在でも5,000人の観客を収容できる劇場として機能しており、コンサートやオペラ、バレエ等が催されているらしい。

家に籠る時間が多いこんな時に、自宅からネットを通じてではあるが、こうして素晴らしい演奏が聴けるのは、幸せなことであり、勇気をもらえる。ハウザーに感謝💛。

 

私が以前書いた、2Cellosについての記事はこちらです: carolina-blue.hatenablog.com

 

外出禁止期間に増えた自宅時間で新しいことを始めてみる:その②マスクを手作り

日本ではインフルエンザの流行る季節や、花粉症の時期には、予防の為、外出時にマスクをするのは普通のことで、マスク姿の人を目にするのはごくごくありふれた光景だと思う。しかし、ここアメリカでは、マスクをすることは特殊なことと捉えられ、マスクをして歩いていたりすると、その人が、病気にかかっていると周りから思われたりすることもあるらしく、とにかく街で、マスク姿の人を見かけることはほとんど皆無だった。

例えば、コロナウイルスが世界のそこかしこで広がりつつあった2月上旬、しかし、アメリカでは、まだそれは対岸の出来事といった感じで、警戒感が薄かった頃だが、NYの地下鉄の駅で、マスクをしていたアジア系の女性が、通行人から「病気を俺にうつすな」と言われ、暴行を受けたというニュースも目にした。これは特殊な事例とは言え、アメリカでマスク=奇異という印象は、最近までずっとあったようだ。

と言うわけで、コロナウイルスがアメリカでも広がり始めてからも、マスクをすることがはばかられて、私も食料品の買い出しに行く時でも、マスクをすることはなかった。

しかしながら、NYやその他アメリカの大都市を中心に感染者数が爆発的に増加すると、専門家の間からも、マスクをすることは感染者にも非感染者にも、感染を防ぐ上で有効との見解が出され、4月の初旬頃から、それまでの”マスク=奇異”の認識が一転、”外出時はマスクをしよう!”が広がっていった。

という訳で、使用されることなく引き出しの中で眠っていた我が家のマスクにも出番到来、外出時(と言っても、食料品の買い出し時くらい)には、マスクをして出かけるようになり、最近では、お店に来ている他の買い物客や店員さん達にも、マスク姿が増えたのである。

そして、日本同様アメリカでもお店に行ってもマスクは品切れ状態なので、バンダナ等をマスクの代用品にしたり、自分でマイマスクを作る人も増えていった。かく言う私も、友人のかわいい手作りマスクの写真に刺激を受け、ネットで検索すると、日本のサイトでも、アメリカのサイトでも、マスクの作り方がたくさんヒット、自宅にあった布とゴムで早速手作りマスクに挑戦してみた。参考にしたのはこちらのサイト:

book.nunocoto-fabric.com

 そして、こちらが私の作った手縫いの立体マスク: 

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初めての手縫い立体マスク

たかがマスクであるが、できた時の達成感と満足感!裁縫や手芸は大の苦手の私でも、マスクであれば手縫いで作れるんだと、大げさだが、新たな世界が広がった感じがした。自宅にある手持ちの市販品マスクにも限りがある。まだまだコロナの影響がいつ収束するかもわからないこのご時世に、自宅時間を利用して作った自家製マスクを付けて、気晴らしに食料買い出しに出かけるのは、私のちょっとした楽しみとなったのである。

 

コロナの影響:アメリカの公立学校での現状について(NC州)

私の住むアメリカ南東部にあるノースキャロライナ州で、コロナウイルスの広がりによる Stay-at-Home Ordrer 、いわゆる外出禁止令が施行となったのが3月26日、丁度今日で一か月である。しかも、当初の4月29日までの期限が延長となり、今のところ5月8日までとなっている。州内の学校については、当初5月15日までが休校となっていたのだが、昨日の州知事の発表で、年度末(6月初旬)まで、全ての公立学校(生徒数150万人)が休校と決まった(高校生の息子はガッツポーズしていた)。

州内の学校も3月中旬よりリモート学習に切替わり、息子(高校Junior)が通う学校もしかりで、在宅でオンラインでの授業や課題に取組むこととなっている(内10日間は、丁度春休みと重なった)。我々が居住する学校区の公立学校の高校生だと学校からCromebookも一人一台支給されており、ネットにつながる環境さえあれば、オンラインでの授業に参加できることになる。

しかし、州内の公立学校に関しては、リモート学習に切替わった時点で、学校ではその先の単元を教えることはできないとされ、つまり、すでに習ったところの復習のみを行うわけである。それに合わせて、学年末の試験等についてもカバーする範囲が、すでに学習したところとなるらしい(試験は5月にオンラインで実施)。従って、実際のオンラインでの授業や課題についても復習や試験対策が中心となり、成績にも全く響かない為、やる気を維持するのは至難の業のようである。

昨日の州知事の発表によると、公立学校の高校生は、最終学期の成績を休校になる前の時点での成績とするか、成績は無しとするか、本人が選ぶことができるとのこと。小学校では、最終学期の成績は無し、中学校では、pass(可)またはwithdrew from class(未履修)となるそうで、これについては、今後、親達から様々な意見が出されそうだ。

息子も次の最終学年(高校Senior)では、いよいよ大学受験、しかもアメリカでは、早いところでは、8月頃から大学への願書提出が始まる(志願の種類等により、8月から翌年の2月頃まで受験期間が続く)。受験を控えて、うかうかしていられない時期のはずだが、本人はいたってのんびり、かなり長い春休み(コロナ休み)を満喫中の様子である。

いくつかの大学からはすでに受験生用に文書が届いたりしていて、SATやACTなどのStandardized Testingについては、この数か月間、これらのテストがキャンセルになっている為、テストを受けられなくても不利になることはない、また、春学期の成績がついていなくても不利にはならない等、不安になっている受験生に向けて励ましのメッセージが書かれている。しかし、受験は受験、現在の物理的な状況についての多少の考慮はなされても、現実は甘くはないはずである。

年度が終わる6月初旬までの休校が決まったことは、現実となるとやはりショックである。現在の状況を考えると仕方がないなとも思う。しかし、次の学年が始まるのが8月下旬、これからの4か月間、彼がどうやって受験に備え、また、どうやって日々を過ごしていくのか、ここで親も子も真剣に考えなくてはいけないなと、改めて身につまされた学校休校に関する知事発表であった。

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今日のご近所ジョギング・ルート(すれ違ったのは人間一人&犬一匹)

 

外出禁止期間に増えた自宅時間で新しいことを始めてみる:その①

コロナウイルスの広がりを受けて、3月中旬から始まった在宅勤務も早一か月を経過した。まだまだ多少の不自由はあるが、自宅で行う仕事にもようやく慣れてきたところで、このほとんど外出せずに自宅で過ごすという生活のパターンにもリズムが出てきたようだ。

朝起きて、まずはメディテーション。車で通勤していた頃と違い、仕事前にも今は多少の時間の余裕があり、約15分間、お気に入りのメディテーションサイトにアクセスして、脳をクリアーにすることを試みる。期間限定だが、最近利用しているのはこちらのサイト:https://chopracentermeditation.com/

 メディテーションには興味があって、これまで何度も試みてきた。朝起きたてで実行するのが私自身にとっては一番合っているように思っていたのだが、出勤前の忙しい朝の習慣にするのは難しく、いつも挫折ばかり。しかし、通勤時間が節約できる今この時期こそ、メディテーションを習慣化できる絶好のチャンスだと思う。下記は、以前書いた記事:

carolina-blue.hatenablog.com

 

朝一の メディテーションの次は、天気が許せば、20分間、オーディオブックを聞きながら、近所を軽くジョギングか散歩。そして、朝食後、自分の部屋で仕事開始としている。8時間の仕事の合間に時々入れる休憩時間だが、1日1回は身体を動かすべく、ジムのオンライン・エクササイズプログラム、または、YouTubeにアクセスして、15分程度の短時間の運動を試みる。最近のマイブームは、YouTubeを見ながらの開脚エクササイズ。座りっぱなしで血流の滞った足やお尻の筋肉をほぐすのに丁度良い。自宅での休憩時間ならではのミニエクササイズである。

(オーディオブックとオンライン・エクササイズについては、前回の記事も参照ください):

carolina-blue.hatenablog.com

 仕事が終わった後は、オーディオブックを聞きながら夕食の準備やその他の家事をしたり、夫と近所の散歩に出かけたり、机に向かい続けた身体をほぐすべく、身体を動かすことをやる。

最初は慣れずにストレスをため込んでいた在宅勤務。隙間時間を利用して自宅ならではのストレス発散を色々試みて、徐々にリズムができてくると、在宅で仕事をするのもそう悪くはないかもと思えたりもするのである。

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庭のつつじが今満開

 

オーディオブックとオンライン・エクササイズ:どこでも読書&どこでもエクササイズで、コロナ騒ぎの日常を充実させる

私の住むアメリカ南東部の中都市でも、アメリカでのコロナウイルスの感染拡大の影響を受け、あれよあれよという間に、先週から学校は休校(とりあえず2週間、でも延長になる可能性大)、職場でも先週から自宅でのリモートワークが推奨されている。この辺りのモールやレストランも閉鎖となったところが多く、開いているのは食料品店や日用品店など限られた店ばかり。我が家でも食料や紙製品など、とりあえず必要な物は先々週くらいから少しずつ買える時に買って、今後状況が更に進み、外出禁止となった場合に備えストックをしている(3週間分くらい)。

先週の火曜から原則自宅で仕事をすることになったが、気分転換と運動不足解消に近所を散歩やジョギングしたり、近くの公園に行ったりしている。この散歩やジョギング、或いは、自宅で家事をやる時に大活躍しているのが、オーディオブックである。普段は、車での通勤時にオーディオブックのお世話になっているが、この数日はもっぱら、歩いたり走ったりしている時、或いは、料理をしている時など、一人で何かしながら、且つ、耳だけは空いている時の耳読書である。

私が使っているのは、Audiobook.jpで、アメリカからもアプリをダウンロードしてメンバー登録が可能、私は月額750円の”聴き放題プラン”を使っている。いろんな分野の本の選択肢も充実していて、これまで4か月ほど使っているが、新たな本も頻繁に追加され、全く飽きることなく、これまで偏りがちだった私の読書の幅を広げることができている。日本語だからか、すーっと耳から文章が頭に入ってきて(聞き飛ばしてしまうことも結構あるが)、読書スタイルとしては私には合っているようで、すでに14冊を聴破した。 audiobook.jp

また、時々地元の図書館から本を借りてきて読んでいるのだが、先週からやはり図書館も休館となってしまい、紙の本は借りることができない。でも図書館のオンラインサービスで、オーディオブックをダウンロードして借りることができるようになっているので、今は前から読みたかった本をオーディオブックで借りる順番待ちの状態である(人気の本のようで、ダウンロードできるのを待っている人が私の前に50人!)。本はユヴァル・ノア・ハラリの「サピエンス全史」。気長に待って英語でも耳読書しようと思う。

もう一つ、このコロナ騒ぎで外出もままならない日常で助かっているのが、私が普段通っているジムが提供するオンラインのエクササイズクラスである。今朝も夫と共に、TVに映したヨガクラスの映像を見ながら、ストレッチにいそしんだ。例えオンライン上でも、インストラクターの指示出しの声を聞き、姿を見ながら身体を動かす方が、自分一人でヨガのポーズをやってみるよりも、ちゃんとエクササイズをやれているように感じる。将来的には、ジムに通わなくても自宅でもできる、この様なエクササイズ・スタイルが、もっと普通の光景になるのかもしれない。

この非日常的な日常がいつまで続くことになるのかは分からないが、家や近所にいる時間を少しでも充実させるべく、また、ストレスを溜めないように、オーディオブックとオンライン・エクササイズが私の強力な助っ人となってくれることは、間違いなさそうである。

 

 

シルバーのアクセサリーを簡単にきれいにする方法

前回の記事でシルバーのアクセサリーを購入したお話を紹介したが(下記)、今回はシルバーのアクセサリーを簡単にきれいにする方法についてである。 

carolina-blue.hatenablog.com

 元ジュエリーショップ経営者のYさんが、シルバーのアクセサリーの保管方法について教えてくれた。アクセサリーを付けた後は軽く専用の布などで汚れを落とし、空気にできるだけ触れないように小さなプラスチックの袋等に入れておくと良いとのこと。後は、黒ずんできたりした場合は、定期的に専用のクリーナー等できれいにしてあげると良いそうだ。彼女が実際に薬剤を使って、いくつかのアクセサリーをきれいにするのを見せてくれたが、その違いに驚いた!やっぱりきちんとお手入れしてあげれば、きれいになるものなのだ。

我が家にある、お土産などでいただいて、しばらく使った後は、そのまま箪笥の中にウン十年も眠ったままのシルバーのアクセサリーも復活させることができるかしらん?でも、化学薬品を使うのはいやだなあと、ネットでググってみたところ、こんな記事を見つけた: www.today.com

 必要なものは、ベーキングソーダ、アルミホイル、沸騰したお湯、陶器・ガラス等の容器(熱いお湯を入れてもOKな材質):

  1. 容器内部をアルミホイルで覆う
  2. 容器の大きさに合わせ、沸騰したお湯を用意し、そこにベーキングソーダを入れる。お湯1カップ当たり、ベーキングソーダ大さじ1  *注)アメリカの1カップは約240ml
  3. シルバーアクセサリーを容器の中に入れ、ベーキングソーダ入りのお湯を注ぐ。**注)ここで、アクセサリーがアルミホイルに触れていることがポイントらしい
  4. 約10分後、アクセサリーを取出す

(尚、石やシルバー以外の金属を含むものについては、別の化学反応を起こすこともあるらしく、上記のクリーニング方法が使用可能か事前に調べた方が良さそう。)

シルバーの黒ずみは、銀と硫黄が化学反応を起こして硫化銀という化学物質が作られ、表面が黄色や黒っぽくくすんでしまうらしい。ベーキングソーダとアルミホイルと熱を使い、逆向きの化学反応を起こすことで、元々のシルバーの輝きを取り戻すことができるとのこと。

これなら私にもすぐにできるということで、実際に試してみた(下記写真)。確かにかなりきれいになった!(この後専用のクロスで磨いてあげたら、更に輝きが増した)。これなら、箪笥の肥やし状態から、日々のおしゃれに利用できる。いつも決まったアクセサリーしか身に着けていなかったが、これからは銀製品も含めて、もっといろいろなアクセサリーを身に着けることにしよう。 

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クリーニング前のシルバーアクセサリー

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クリーニング後(黒ずみが結構取れた!)