アメリカのほほん手帖

アメリカ東海岸在住16年、暮らしの諸々について綴ります

外出禁止期間に増えた自宅時間で新しいことを始めてみる:その②マスクを手作り

日本ではインフルエンザの流行る季節や、花粉症の時期には、予防の為、外出時にマスクをするのは普通のことで、マスク姿の人を目にするのはごくごくありふれた光景だと思う。しかし、ここアメリカでは、マスクをすることは特殊なことと捉えられ、マスクをして歩いていたりすると、その人が、病気にかかっていると周りから思われたりすることもあるらしく、とにかく街で、マスク姿の人を見かけることはほとんど皆無だった。

例えば、コロナウイルスが世界のそこかしこで広がりつつあった2月上旬、しかし、アメリカでは、まだそれは対岸の出来事といった感じで、警戒感が薄かった頃だが、NYの地下鉄の駅で、マスクをしていたアジア系の女性が、通行人から「病気を俺にうつすな」と言われ、暴行を受けたというニュースも目にした。これは特殊な事例とは言え、アメリカでマスク=奇異という印象は、最近までずっとあったようだ。

と言うわけで、コロナウイルスがアメリカでも広がり始めてからも、マスクをすることがはばかられて、私も食料品の買い出しに行く時でも、マスクをすることはなかった。

しかしながら、NYやその他アメリカの大都市を中心に感染者数が爆発的に増加すると、専門家の間からも、マスクをすることは感染者にも非感染者にも、感染を防ぐ上で有効との見解が出され、4月の初旬頃から、それまでの”マスク=奇異”の認識が一転、”外出時はマスクをしよう!”が広がっていった。

という訳で、使用されることなく引き出しの中で眠っていた我が家のマスクにも出番到来、外出時(と言っても、食料品の買い出し時くらい)には、マスクをして出かけるようになり、最近では、お店に来ている他の買い物客や店員さん達にも、マスク姿が増えたのである。

そして、日本同様アメリカでもお店に行ってもマスクは品切れ状態なので、バンダナ等をマスクの代用品にしたり、自分でマイマスクを作る人も増えていった。かく言う私も、友人のかわいい手作りマスクの写真に刺激を受け、ネットで検索すると、日本のサイトでも、アメリカのサイトでも、マスクの作り方がたくさんヒット、自宅にあった布とゴムで早速手作りマスクに挑戦してみた。参考にしたのはこちらのサイト:

book.nunocoto-fabric.com

 そして、こちらが私の作った手縫いの立体マスク: 

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初めての手縫い立体マスク

たかがマスクであるが、できた時の達成感と満足感!裁縫や手芸は大の苦手の私でも、マスクであれば手縫いで作れるんだと、大げさだが、新たな世界が広がった感じがした。自宅にある手持ちの市販品マスクにも限りがある。まだまだコロナの影響がいつ収束するかもわからないこのご時世に、自宅時間を利用して作った自家製マスクを付けて、気晴らしに食料買い出しに出かけるのは、私のちょっとした楽しみとなったのである。