アメリカのほほん手帖

アメリカ東海岸在住16年、暮らしの諸々について綴ります

自宅で花を飾ってみる:花がもたらす癒しの空間

お題「#おうち時間

コロナウイルスの影響で、自宅で過ごす時間が圧倒的に長くなった。外出はもっぱらウォーキングやジョギング、そして、時折、食材の買い出しに出かける位。食料品の買い物に出かけても、必要な物をカートに入れ、無人のレジで自分で商品をスキャン&清算し、そそくさと自宅へ戻ってくる。スーパーでカートに入れていく食料品や日用品だけでも結構な量となり、それ以外の商品に目を向けることはほとんどない。スーパーで買えない物は、必要に応じてネットで購入するという日々である。

3週間ほど前、食料品の買い出しにスーパーに出かけた夫が、どうしたことか花を買ってきた。特に記念日でも何でもなく、普段は何もない時に、彼が花を買うようなことはないのだが、突如、花が花瓶に生けてあった。そして、忘れていたが、花があると、ぱっと家の中が明るくなった。

アメリカでは菊の花を良く見かける。花束となって店頭で売られていたり、秋になると鉢植えが家々の玄関脇に飾られているのを目にする。菊の英語名は、chrythanthemum、一般にはmum(マム)と呼ばれている。そして、夫が買ってきたのも菊とデイジーの花束で、オーソドックスな黄と白の菊に、ショッキングピンクに色付けされたデイジーが合わせてある。そう、アメリカでは良く派手なブルーやピンク色に着色された花が売られている。私は、自然な花の色がせっかくあり、それが一番美しいと思うのだが、アメリカ育ちの夫には、派手にピンクやブルーに色付けされた花を見ても、違和感はないようである。お国柄の違い、文化の違いというものなのだろう。

しばらくこの菊とデイジーを花瓶に飾って楽しんだ後、段々元気が無くなってきたので、上の方だけ残して小さな竹籠に移した。花瓶に飾っていた時は、派手なピンクと黄色がやけに目に障っていたのだが、和風の籠に入れるとそんなに違和感がない(黄色の菊は花弁が散って残っていない)。色の組み合わせと器で、印象がかなり変わってしまうのは、私にとっては、新たな発見である。 

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花がもたらす癒しの空間

そして、先週末の母の日は、やはり夫が花束を買ってきた。前回、私が「何故アメリカ人は、せっかく生まれ持った花の自然な色にわざわざ毒々しい着色をするのか理解できない。」と何回目かのコメントを出していたので、さすがに今回は、自然な色の花の取り合わせである(きっとしばらくすると忘れると思う)。

しかし、今回、器と花の色の組み合わせで、ショッキングピンクの花も、その色合いを生かすことができるのだと考えるようになったので、着色された花もそれはそれで、良いのかもしれない。いずれにせよ、花は花、どんな花でも咲いているだけで美しいのである。そして、コロナ騒ぎでストレスを溜めがちな暮らしの中で、花のある空間というのは、心に癒しを届けてくれるのだと改めて思うのである。

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母の日の花束