アメリカのほほん手帖

アメリカ東海岸在住16年、暮らしの諸々について綴ります

週末読書に最適な本 "Last Train to Istanbul"

しばらく前になるが、Amazon.comが Kindle Unlimitedなる毎月の定額料金でKindle本を読み放題というプログラムを開始、お試し一ヶ月間無料サービスに釣られ、早速サインアップした。しかし、まだ一ヶ月あると呑気に構えていて、すっかり何も読まないまま忘れてしまっていた私。 気が付けば二か月目の確か$10が課金されているのを見て、ハタと思い出した。せっかく後一ヶ月もあるのだし、$10も払ってしまったのだし、これは何か読まないと勿体ない。ということで、いろいろ眺めている内に、こちらの本が目に留まって、Kindleにアクセス。 Ayşe Kulinというトルコ人作家の本である。ストーリーの舞台は、トルコ、そして、第二次世界大戦中のナチスの支配が迫ってくるフランス。フランスから脱出しようとするトルコ系やその他のユダヤ人達、そして、彼らを救おうとするトルコ人外交官達の物語。イスタンブール行急行列車での長い脱出劇は、手に汗握る展開で、一気に読んでしまった。

 本の中でも触れられているが、オットーマン帝国の首長がスペインの迫害から逃れてきたユダヤ人を迎え入れ、そして、更に第二次世界大戦中にトルコ外交官達がヨーロッパ在のユダヤ人を助けようとしたのは、歴史的事実のようで、上に貼り付けたサイトには次の説明が出ている:

”Back in 1492, Beyazid II, the eighth Sultan of the Ottoman Empire, had issued an invitation to the 250,000 Jews being expelled from Spain to come to his country. Nearly 450 years later, Turkish diplomats during WWII took great personal risks to rescue some 15,000 Turkish and about 20,000 East European Jews from the Holocaust.”

 

私には余りなじみのなかったトルコという国。ほんの少しだけれども、トルコについて、そして、歴史について、知ることができた。自分ではまず購入することのなかったであろうこの本、たまたま”10ドル分元を取らないと勿体ない!”の思いが働いて、適当に検索して出会った掘り出し物に感謝である。