アメリカのほほん手帖

アメリカ東海岸在住16年、暮らしの諸々について綴ります

かまどの神様

お正月、日本に住んでいた時は、神社に初詣に出かけるのが恒例でした。ところ変わってここアメリカでは、ニューイヤーズ・パーティーで家族や友人が集まったり、大晦日に花火が上がったり、コンサートがあったり、ちょっとしたお祭り騒ぎの年越しが一般的のよう。大晦日の除夜の鐘や初詣など日本の様に神聖で厳かな雰囲気に包まれる感じではないのです。

本日元旦、ここは我が家の神様にお参りしておくことにしましょう。写真の神様、打ち出の小槌を右手に持ち、布袋を左の肩に担いで、米俵に鎮座する大黒様。普段は我が家のキッチンの窓枠が定位置で、そこから一家の生活(特に食の部分)をじっと見守ってくれているよう。

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 大黒様、一般的には食物や財福を司る七福神の中に含まれる存在ですが、特にその起源となったインドでは台所の神様としても信仰されていたらしい。その流れでしょうか、この大黒様、久留米地方(福岡県)ではその昔、家を建てる時にかまどの下に埋められてその家を守ってくれていたとかいう話もあるそうな。古い家が取り壊され、発見されたこの神様、その後骨董屋さんで売られていたのを友人がアメリカへ旅立つ私達家族へ贈ってくれました。日本からはるか遠くのアメリカへやってきたかまどの神様、今は炊飯器の近くで我が家の食卓を見守ってくれています。

一年の始まる日に、かまどの神様に感謝を込めて、手を合わせます。