ドローンが担う森林再生
テクノロジーの進歩は、日々私たちの暮らしをより快適なものにしてくれる。例えば、私の住むアメリカでは、洗濯した後の衣類の乾燥は、一部の陰干しが必要なものを除き、全て乾燥機が担ってくれるし、食洗器もどこの家庭でも必須アイテムである。時間の短縮にもなるし、機器の性能も進化し続けており、最近は、洗ったり乾燥したりした服や食器もほとんど傷まないように思う。また、我が家でも数年前から、カーペットや床の埃取りはお掃除ロボットが担ってくれているし、本当に便利な時代になったと実感する。
そんなテクノロジーの恩恵の中に、ドローンを使った植林というのがあるのを最近ネットで見かけた。例えばこちら:
イギリスの会社、BioCarbon Engineeringが、実際にこのドローンを使用した植林事業を行っているそうだが、発芽した種子の入った容器を上空から落とすと、そこから木が育っていくというもので、1日に100,000本の植林が可能らしく、今後30年間で5,000億本の植林を計画しているそうだ。
The drone-based system on the other hand is able to plant trees ten times faster than humans, for 85% less money, and in places humans can't reach.
”ドローンを使ったシステムでは、人間が行うよりも、10倍速く、且つ85%少ないコストで木を植えることが可能であり、人間がたどり着けない場所でも植林を可能にする”とある。
こちらの”National Geographic"の記事でもドローンを利用したBioCarbon Engineeringの森林再生事業について説明しているが、
The drone flies about six feet above the ground, firing germinated seed pods at a speed that will get them under the soil.
”ドローンが、6フィート(約180cm)の上空から発芽種子の容器を'発射'するが、その容器が土の中に達することができるスピードで行う。”とあり、この近い距離から早いスピードで容器を土の中に入れ込んでいく技術が、これまでも行われてきたヘリコプター等を利用した種子の空中散布に較べて、効率良く且つ的確に植林を行うことを可能にしているようである。
もう一つこちらは日本語で”植林ドローン”について、説明してある:
ドローンによる植林がすでに実用化されていて、文中に出てきた会社は、現在、ミャンマーでのマングローブの森の再生事業に関わっているそうである。世界では、毎年150億本もの木が切り倒され、地球の森林破壊が進んでいく中、このドローン技術を利用した植林は、地球の未来に明るい希望をもたらしてくれるように思える。電気製品量販店などで時々見かけるドローンに対する私の視線もこれまでとはちょっと違うものになりそうだ。