アメリカのほほん手帖

アメリカ東海岸在住16年、暮らしの諸々について綴ります

きのこと健康

日本では様々なきのこ類を食する機会が多いが、ここアメリカでは、もちろんあるにはあるが、種類も限られていて(White Button, Cremini, Portobello等)、時々買ってきて、カレー、シチュー等の煮込み料理や炒め物に入れたりする位で、日本に住んでいた時に較べると、 私や家族が口にする量も機会もかなり少ない。アジア系食材を扱うお店に行くと、しめじやシイタケ、エノキ、マイタケ、それに干シイタケ等も手に入るのだが、わざわざちょっと離れた食材店まで買いに行かなくてはならないのが不便である。

少し前の朝の通勤時に聴いていたラジオ放送で、こんな話題を取り上げていた: 

www.npr.org

マレーシアのクアラルンプールにあるマラヤ大学のMashroom Research CenterのViki Sabaratnamらの研究について紹介している:

The components include dozens of nutrients like selenium, vitamin D, potassium and compounds known as beta glucans, which can help fight inflammation in the body. Chronic inflammation can contribute to many diseases of aging, such as cancer, Parkinson's disease, and dementia. Think of mushrooms as the superheroes of the fungi kingdom. 

きのこ類は、セレニウム、ビタミンD、カリウム等の栄養素、また、抗炎症作用のあるβグルカンとして知られる成分を含むことが知られている。慢性の炎症は、老化と共に増える癌、パーキンソン病、認知症等の病気にも関係しているとされていることから、きのこ類の効用への期待が集まっているようだ。

In the lab, researchers have reported all kinds of promising mushroom benefits, from killing cancer in human cells to reducing insulin resistance in diabetic mice.

ヒトの細胞を使った実験で癌が消えたり、糖尿病のネズミのインスリン抵抗を減らしたりする効果がきのこ類にあることが報告されているそうである。

但し、人を対象にした研究はまだ途上であり、実際にきのこ類が健康に及ぼす効果について証明されるのには、まだ時間がかかるようだ。

 

”JA長野県”のこちらのサイトにもきのこの健康への効用についてまとめてある:

必見!キノコに秘められた大きな健康効果のまとめ|農畜産物|長野県のおいしい食べ方

聞き取り調査の結果、エノキタケやブナシメジを”週3回以上食べる人”は”ほとんど食べない人”に比べて胃がんや大腸がんのリスクが減るということがわかったそうである。また、マウスを用いた実験では、エノキタケには癌の発生を防止する作用が、ブナシメジにはがん転移を抑制する効果が確認されているとある。

 

きのこ類が健康へ及ぼす効用については、まだまだ分からないところもあるのであろうが、現在判明している部分だけを取っても、かなり体に良さそうである。アメリカでも、最近は、スーパーで生しいたけを売るところが増えてきており、英語でも "Shiitake"として売られている。近所のスーパーで簡単に手に入るきのこの種類は限られてはいるが、私も今後はできるだけ料理に取り入れていこうと思う。

 

<追記>

以前のブログ記事で紹介したこれまた体に良いとされるキノア(下記参照)とマッシュルームを使ったレシピを見つけたので、こちらも貼り付けます:

damndelicious.net

carolina-blue.hatenablog.com